岡山のお城見物2日目は古代山城の「鬼ノ城」。天気はいいのに、相変わらず黄砂がすごくて遠くが霞んで見えない状態。
古代山城は今回が初めて。ここには昔話『桃太郎』のモデルとなった鬼退治伝説が残っているというから興味深い。
伝説では「鬼ノ城」は鬼である百済の王子、温羅(うら)の居城で、大和朝廷によって派遣された吉備津彦命(きびつひこのみこと)(桃太郎のモデル)が弓矢などで戦い、人々を苦しめた温羅を退治したという。
実際は、白村江(はくすきえ)の戦いで大敗して百済から逃げてきたが、唐と新羅の連合軍の侵攻を恐れた中央政権が西日本各地に城を造らせたお城の一つというのが通説のようだが、鬼ノ城のみ日本書紀に記載されていないというのでミステリアス。 |
実際、水門の作り方や、城壁に沿って内側と外側の両方に見られる敷石も、他の山城には見られないものだそうだ。そして角楼も他の城では発見例がないらしい。
このお城で最も圧倒されたのは、西門付近の「版築土塁」。なんと当時はこの幅7m、高さ6mの規模の城壁を2.8kmにわたって鉢巻状に築いた(一部は石垣だが)というから、途方もない労力と時間がかかったに違いない。
また、急峻な崖の所々に垂直に高石垣が築かれているのにも圧倒された。中でも屏風折れの高石垣は手前から見ることができるが、あれはやはり鬼がやったとしか思えない。
その鬼を退治した桃太郎はやっぱりすごい!
帰りに戦国時代の織田軍戸毛利軍の戦いで水攻めを受けた備中高松城に立ち寄った。武州忍城(埼玉県行田市)と紀州太田城(和歌山市)とともに日本三代水攻めと称される。 |