四十八池(大沼)

 
横手山・
大沼池
渋峠→横手山ヒュッテ→鉢山四十八池→大沼池→四十八池→硯川バス停
年月日 2014年9月13日
地域 志賀高原
2305m (2315m)
天気 曇り時々晴れ
ひとこと 四十八池と大沼池でリラックス
温泉 ぽんぽこりんの湯
 

 

歩いたコース  ▲渋峠〜横手山頂▼
  


硯川バス停・トイレ(渋峠から歩く))

葉紅葉が始まっていてリンドウが咲き乱れている

横手山頂(雲が少し切れたところから...)



 

今回は、暑い夏の間、3ヶ月余り山に上っていなかった体のことを考えて、横手山の近くの渋峠までバスで行き、少し歩いて横手山に上り、そこから四十八池まで下りてきて、大沼池に寄って硯川バス停まで戻ってくるコースを選択。

硯川バス停(写真左上)のすぐ上にある駐車場に車を停めて、渋峠方面行きのバスを待つ。バス停の横にはトイレ。駐車場の隣からはリフト(前山リフト)に乗って渋池経由で四十八池に行くことができる。向かい側にはホテル群が並んでいるが、廃業しているものもあるし、土曜日だというのにこの辺はあまり活気がない。それよりも何よりも横手山方向が鉛色の空に覆われているのが心配。

バスも前川リフトに乗る人がここで2、3人降りたため、バスの中は我々だけになった。途中で誰も乗ることなく、横手山山頂近くの渋峠に到着。標高2152mまで他力登山したことになる。ここにあるヒュッテはちょうど群馬県と長野県をまたがって立っている。その向かい側にあるリフト乗り場の右側にある林道から出発(10:30)(写真左上マウスオーバー)。空はグレー。

左手にリフトを見ながらほとんど平らな広い林道を歩いていく。両側には秋のお花がいっぱい。すでに草紅葉が始まっていて、全体的に薄茶色になりかけている中、紫のオヤマリンドウと黄色のアキノキリンソウなどが目立つ。真っ赤に紅葉している葉っぱもところどころにあり、とてもカラフル!(写真左真ん中)後から振り返ると、この道が一番お花が多かった道。

お花を楽しみながらゆっくり歩くこと30分、進行方向にパラボラアンテナが見えてきて、横手山頂の広場に到着(11:00)。この広い山頂には、横手山頂ヒュッテ(日本でもっとも高いところで焼いた手作りパン屋さんでパンをいただいた)、その前にはお花畑、向かい側には横手山頂展望台(写真左下)の建物がある。ちなみに気温は10℃(写真下)。横手山展望台からの展望はもちろん真っ白(写真左下)。辛抱強く待っていたら、一瞬、出発地点の場所や山の一部がちらっと見えた(写真左下マウスオーバー)。が、霧のカーテンはすぐに閉まってしまった。

絶景を簡単には見せてくれない様子だったので、あきらめて、四十八池を目指して下りることに。(実は本当の横手山山頂は樹林の道を5分ほど歩いた場所にあったようで、このときは全く気が付いていなかった。。。)

     

硯川バス停前のホテル(前川リフト) リフトを見ながら歩く(渋峠ヒュッテ) 紅葉が始まっている

アキノキリンソウと赤くなりかけた葉っぱ

横手山頂展望台(横手山頂ヒュッテ)

温度計は10度(展望台から硯川が見えた)

 

▲横手山頂〜四十八池▼   
  

横手山ヒュッテの前の庭先から林の中を下りていく(11:30)。どんどん下っていくと、雲の下の遠くの山々が見えるようになってきた。足元には花はなく唯一見つけたのがゴゼンタチバナの実。階段状の道を急降下していくと、急に開けた広場に出た(11:50)。横手山スキー場だ(写真右上)。少し下りると「のぞき」分岐の指標がある。滑降コースを下りていくと、右側に四十八池・大沼池の指標を見つけた。ここから林の中の道に再び入る。

針葉樹林とササが多いなか、時折現れる広葉樹林は黄葉が始まっている(写真右マウスオーバー)。ササがけっこう覆い茂っていて道が狭くなっているところにベンチがあり、下から上ってきた女性ハイカーたちが休憩していた。「横手山から下りてきたんですか」と聞かれて「はい」と答えたが、横手山には渋峠から歩いただけ。それに比べて彼女達は四十八池の方からもうこんな上まで上ってきている。。。

少しぬかるんだ階段状の道を下りていくと草津峠の案内板がある(12:40)(写真下)。今日最初にバスを乗った硯川からこの草津峠を越えて芳ヶ平に出る道が昔は利用されていたらしいが今はその名前だけが残っているとのこと。この辺は足元がオヤマリンドウやアキノキリンソウ、シラタマノキなどでけっこうにぎやかだ。少ししてT字路に突き当たる(12:50)。左の道は、先ほど出てきた草津峠越えの旧道で硯川に行く道(写真右真ん中マウスオーバー)。ベンチがあるのでここでおにぎりを1つ食べて少し休憩。ここは横手山から2.3kmの地点。

休憩後、右に曲がって四十八池方面へ(12:55)。ここまではほぼ下りできたが、ここからは四十八池の手前にある鉢山を上る。木の枠組みだけが残ったような階段は非常に上りにくい。おまけにぬかるみ状態になってきた。

鉢山(2000m)には20分余りで到着(13:20)(写真右真ん中)。ここを過ぎると、四十八池の向こうの裏志賀山が見えてきた(写真右下)。後は下るだけ。ところが階段のぬかるみがどんどんひどくなってきて、まるで解けたチョコレート状態(写真右下マウスオーバー)。歩きにくい階段をピチャピチャ、ズボズボとひたすら下ることさらに20分余りで、ようやく四十八池の入口に出た(13:45)。

 


横手山スキー場(林の中の黄葉)

鉢山(硯川分岐)

裏志賀山が見えてきた(ぬかるみの階段)

     
周囲の景色が見えてきた(下る) のぞき分岐 ヤマハハコの花(初めてハイカーと出会う

オヤマリンドウの花(黄葉)

草津峠

ぬかるんだ階段

 

 

▲四十八池〜大沼池〜四十八池〜硯川▼
  


四十八池


大沼と鳥居が見えてきた(大沼)


光るコケ


渋池(硯川バス停へ下りる)



 

ぬかるみ状態から開放されて一安心。大好きな湿原風景(写真左上)(写真一番上)を見てさらにほっとする。ここにはこの湿原が目的で硯川から前川リフトに乗って渋池経由で歩いてきている観光客も多い。残りのおにぎりを食べて少し休憩したら、この四十八池散策を開始(14:00)。

大小60余りの池塘があるそうで、その中にいくつも浮かぶ浮島は幻想的だ(写真下)。草紅葉が始まりかけたこの湿原にはオヤマリンドウ、実になりかけたイワショウブ、真っ白なウメバチソウの花などなど秋の花が咲いている。モウセンゴケも見つけた。秋本番には湿原全体が黄金色に輝いて美しいだろうな。。。

ベンチのある広場では数人休憩している。そこを通り過ぎてさらに奥へ木道を進むとT字路にやってくる(写真下)。左側には志賀神社の鳥居があり志賀山方面に行く場合はこの鳥居を潜る。大沼は右側へ(14:10)。

最初は比較的楽な道。ムシカリの大きな丸い葉っぱがいち早く紅葉に向かって少しずつ赤くなってきている(写真下)。「大沼池の階段のところ」という標識のあと、階段を何度か下りると、左下にコバルトブルーの大沼が見えてきた。赤い鳥居も見える(写真左上から二番目)。なんだ大沼池まで1時間かかるというけれど、意外と近いんだ、とそのときは思った。

ところが、そこからが長かった。20〜30段ぐらいの階段が、下りても下りても続き、なかなか池が現れない。これだけ下りの階段があるということは、帰りはこれだけの階段を上らなければいけないということ。ゆっくりしていると硯川に戻る前に暗くなってしまう。

ようやく45分後に大沼池に到着(14:55)(写真一番上マウスオーバー)。遠くの水面が少しブルーに見えるが、来る途中に上から水面を見下ろしたときのほうが水面全体がコバルトブルーに見えてきれいだったと思う。湖畔にはいろんな秋のお花が咲いている。大沼池レイクハウスで少し休憩したら四十八池に向かって歩きを開始(15:15)。

戻りは次から次へと現れる上りの階段をゆっくり一歩一歩、無になって上っていくと、階段数なんと合計621段でようやく階段から開放された。四十八池に戻るとすでに4時を過ぎていたので人は誰もいない(16:10)。ここで「ヤッホ!」と叫んでみる(昔、テレビ番組「大人の山歩き」で志賀高原をやっていたときに四十八池で「ヤッホー」とのばすとエコーとかぶるのでのばさないほうがいいと言っていた)。とりあえずはっきりではないがエコーは返ってきた。

この後、広い遊歩道を渋池方面に向かう(16:20)。道の左側にはコケが多く、ちょっと奥まったような場所には光るコケが見られる。志賀山への分岐点(16:50)を通り過ぎ、さらに歩くこと15分で渋池に到着(17:05)。「池畔には高山に見られるハイマツが氷河時代の遺物として今も生育していることは非常に珍しいこと」だそうだ。

前山リフト(写真下)が見えてきたが時間はすでに5時を過ぎており、リフトは止まっている。結局、前山湿原(写真下)をぐるりと歩いて周って硯川バス停まで下りていった(17:30)。

     

イワショウブ、オヤマリンドウ(モウセンゴケ)

美しい浮島 志賀山神社の鳥居(広場)

ムシカリの葉っぱの紅葉 階段の標識(階段が多い)

大沼池のレストハウス

帰りは階段を上る上る 前山リフトは止まっている(前山湿原) 前山リフト近くにお花がいっぱい