燧ケ岳とニッコウキスゲ(至仏山方向)
 
尾瀬ヶ原鳩待峠→山ノ鼻(山の鼻小屋宿泊)→牛窓→竜宮→ヨッピ吊橋→牛首→山ノ鼻→鳩待峠
年月日2006年7月31日
地域尾瀬
1400mぐらい
天気濃い霧のち晴れ
ひとことまだ楽しめるニッコウキスゲ
 

 

  ▲鳩待峠→山ノ鼻▼
  


大きくなったミズバショウの葉っぱ


山ノ鼻小屋と夕食

 

至仏山から下山して鳩待峠で少し休憩したあと、山ノ鼻へ向かう。午後3時ごろなので、尾瀬ヶ原でハイキングを楽しんだ人たちが一斉に鳩待峠に戻ってくる時間だ。しかも今日は日曜日。案の定、山ノ鼻に向かって歩き始めると人の群れが大波のように押し寄せてきた。最後の上りを頑張って歩いてくる人たちに道を開けてもらうのを少し気の毒に思いながらも、さくさく進んで行った。

大波のあと、しばらくすると静かになった。進行方向にも逆方向にも人が見えない。熊を避けるための鐘が設置されている。こんなときに熊が出たらどうしよう。長さ1mぐらいにまで大きくなったミズバショウの葉っぱ(写真左上)に見守ってもらいながら、夢中で走るように歩いた。

45分後、ほとんど空っぽになって静かになった山ノ鼻に到着。今晩宿泊する山ノ鼻小屋(写真左下)も一部屋に一人(または一グループ)状態。見本研究路に最近熊が出たため、今夜楽しみにしていた蛍の観察は中止。月曜日は、ハイカーも少ないだろうから、熊が現れる危険も高いだろう...。いろいろ心配していたら、この夜、尾瀬ヶ原ハイキング中に熊に出会った夢を見てしまった。

濃い霧が立ち込めた静かな月曜日の朝、木道にはどこからともなくハイカーが次から次へと現れ、少し活気が出てきた。交通渋滞が起きるほど人が多いのもいやだが、やはりある程度人がいると安心する。

 

▲山ノ鼻→牛首▼  
  

ワタスゲの季節には来たことがあるが、夏の尾瀬はまだ未経験。この季節の尾瀬はどんな自然を演出してくれるのか、とっても楽しみだ。

大きな荷物は山ノ鼻小屋に預けて、カメラを片手に尾瀬ヶ原散策に出発。 木道には長い行列ができるほどの人がいないので、じっくり植物の観察ができる。たまに夏休みで来ている子供たちのグループに出会うが、みんな元気いっぱいで、行き交う一人一人が「こんにちは」と言ってくれるのでそれに応えるのが大変だ。

霧が晴れない湿原(写真右上)にワタスゲの群落がまだかなり残っている(写真下左)。今年は豊作だったからだろう。そのうち黄色い花が目立ち始める。キンコウカの群落だ(写真下中央)。輝く夏の太陽のようなイメージのニッコウキスゲに比べると、小さな花を多数つけたこのキンコウカの群落は涼しげだ。

なんとも奇妙な形をした食虫植物のモウセンゴケ群落があちこちに見えてきた(写真下左マウスオーバー)。よく見ると先端が長いナガバノモウセンゴケが圧倒的に多く、先端が丸いモウセンゴケは少ない。モウセンゴケのほうは草の間にもつれるように生えているので写真に収めにくい。虫がついているものを探したが見つからなかった。

数は多くないが、ピンク色のかわいらしい花がぽつんぽつんと咲いている。トキソウだ(写真下中央マウスオーバー)。少しだがカキツバタやアヤメの群落もある(写真下右)。
(お花はお花畑のボタンをクリックしてください。)

 


霧の中出発(池塘)


湿原

   
   
ワタスゲ(モウセンゴケ)の群落キンコウカの群落(トキソウ)カキツバタ群落

 

 

▲牛首→竜宮→ヨッピ橋→牛首→山ノ鼻▼
  


ゼンマイと至仏山


 

牛首と竜宮の間の大堀川付近に黄色い花の大群落が現れた。ニッコウキスゲはそろそろ終わりと聞いていたがまだ楽しめる。とはいっても、ピーク時(多分一週間前ぐらいだったのだろう)の写真などと比べるとやはり密集度が違う。 この時間には霧もすっかり晴れていたが、頂上付近の雲がなかなかとれない燧ケ岳を背景に写真を撮る(写真一番下)。

竜宮付近にはぜんまいの葉っぱの群落があった(写真左)。竜宮に着くと今度はヨッピ橋の経由で山ノ鼻に戻ることに。湿原の中にきれいな瑠璃色のトンボを見つけた(写真下中央)。ルリイトトンボだろうか、オゼイトトンボだろうか...。

ヨッピ橋から牛首に向かう途中にもニッコウキスゲの大群落があった(写真一番上)。ピーク時には湿原一面が黄色に染まっていたのだろう。
牛首から山ノ鼻に戻る途中、池塘に浮かぶヒツジグサの花が正午前になってようやく開花しようとしていた(写真下右)。

   
   

シモツケ群落

瑠璃色のトンボ(カオジロトンボ)正午前に開き始めたヒツジグサ
   
   
燧ケ岳とニッコウキスゲ