急登直下から見上げる蓼科山(白樺湖からの蓼科山) | |||||||||||||||
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歩いたコース | ▲大河原峠〜将軍平〜蓼科山頂ヒュッテ▼ | ||||||||||
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数年前、北横岳に登ったとき、隣に見えた蓼科山。なだらかな部分(この部分は本当は前掛山)とその先に丸く盛り上がった形が動物の胴体と頭のように見えて、巨大な猫か犬が横たわっているかのようで、とても印象的だった。 今日はこの蓼科山に登る。とはいっても、蓼科山の後、双子池でのキャンプも予定しているので、一番早く着く大河原峠からのコースを選択。9時前に到着した大河峠の駐車場はすでに混みかけていた。天気は晴天。丸く盛り上がった広い山頂から360度の展望が期待できそうだ。 登山口(9:00)あたりにはすでにハクサンフウロやテガタチドリなどのお花が咲いている(お花畑のボタンをクリック)。ここからしばらくは、動物の胴体の部分を歩くので前掛山へ少しずつ標高を上げていく比較的なだらかな道。 だがところどころで岩がごろごろしていて歩きにくい場所もある。標高2000m以上ある登山道にはシラビソやシラカバ、ダケカンバ、ナナカマドなどの木が多い。真夏の真っ青な空に白い木々が映える。この標高でも直射日光はかなり暑いが林の中に入ると涼しくなる。足元はほとんど笹に覆われていて、たまに目にするのがゴゼンタチバナとミヤマオトギリぐらい。 1時間余りで縞枯現象でシラビソなどの木々が立ち枯れたり、倒れたりしている場所に出た。周囲が開け、近くの山々が見える。縞枯現象(写真左上マウスオーバー)が発生するはっきりとした原因はまだわからないようだ。 突き当たりには木々の間から北アルプスが見える。前掛山山頂手前で左に曲がると、動物の頭の部分が見える。でもここまで来るとなぜか抹茶プリンのイメージしか浮かばない。 すぐに将軍平(写真左上から二番目)に到着(10:30)。ここは七合目からも合流する場所で、多くの人が休憩している。「ここから山頂まで30分」といかにももうすぐ山頂のような看板があるが、実はここからが急登になる。その前にエネルギーを補充するために、日陰で休憩をしながら、お昼用のおにぎりの一部と、ここで売られているアイスクリームを買って食べる。 準備OKで、最後の急登に入る(11:00)。そこは思っていた以上の急斜面、しかも大きな岩だらけ、そして人が数珠つなぎになっていた(写真左上から三番目マウスオーバー)。まるで渋滞中の高速道路に並ぶ車の列のように、少し登っては止まるの繰り返しなので疲れることはない。 上を見上げると、山頂から降りてくる人が頭上から落ちてくるように見える(写真左上から三番目と写真下)。遠くから見るととてもなだらかに見えるのにとても不思議だ。 やっと蓼科山頂ヒュッテが見えた(11:30)。広い山頂の中程にある山頂の標識まであともう一息だが、このヒュッテ(写真左一番下)でかき氷を食べる。体が欲していたのか、このイチゴ味の甘〜いかき氷がとてもおいしく感じられた。 | ||||||||||
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| ▲大河原峠〜双子山〜双子池フュッテ〜双子山〜大河原峠▼ | ||||||||||||||||
双子山(今度は双子山へ向かう) 双子山山頂 双子池:雄池 双子池:雌池 北横岳と蓼科山の間に中央アルプス | 今回はこれで終わりではない。少し休憩したら、次は、双子山(写真左上)の向こうにある双子池のキャンプ場まで歩き、そこで一泊する予定。重くなったザックを担いで、一日の一番暑い時間帯に炎天下を歩き始める(14:40)。暑さを我慢して歩き続けること20分、双子山山頂(2223m)に到着(15:00)(写真左上からニ番目)。 ここの山頂も広くて視界を防ぐものがなく、さわやかな風が気持ちいい。あとはこの山を向こう側に下りるだけ。約40分後、下にヒュッテが見えた。 ヒュッテの前に双子池の雄池(写真左上から三番目)があり、この向こうには雌池がある。ヒュッテのおじさんが、「雄池の水は日本一きれいな水で、そのまま飲めます。大腸菌ゼロです。なので食事にはこの水を使用してください。」とのこと。実際、この池をよく見ると本当に水がきれいなのがよくわかる。 実際の野営地は雌池の向こう側と簡単に言うが、実際行ってみると、なんとヒュッテから10分以上も離れたところだった。 先日の雨で池の水位が上がっているため途中の池沿いの道が冠水していて、笹を踏んで作った迂回路を通ってやっと着いた野営地では、テントを張れそうな場所はほとんどすでに埋まっている。しょうがないので幅が少し広くなった通り道に張らさせていただく。隣のテントさんに断って。 野営地はシラビソやツガなどの木々に覆われているので非常にひんやりしていてしかも静寂。ただし、トイレが。。。自分の中のトイレ・ランキングではこれまでの一位を軽く抑えて一位新登場!なるべく行かないように頑張っていたが、やっぱりこればっかりは。でも次の日になると初日ほどいやだとは思わなくなっていた。慣れっていうのは恐ろしい! 夜どおしキーン、キーンと鳴いていた動物はやはり鹿だったようだ。かなりテントの近くまできていたような気がするが、ヒュッテのおじさんが言うには、最近は鹿が増えすぎて、お花を食べてしまうそうだ。どおりで道中あまりお花を見かけなかったなと思った。キスゲなどは花が咲く前に食べ尽くされたそうだ。残念! 翌朝、もう一つの池、亀甲池(写真下)を見に行ったが、ここも水位が上がっており、道が冠水している場所があるため、近くまで行くことができなかった。なぜここが亀甲池と呼ばれるのか?ネットで調べると、「冬池が凍って氷が割れたとき亀の甲羅の形に割れるので亀甲池というのだそうです」とあった。途中、一面緑の絨毯を敷き詰めたように苔むした林の中(写真下)を歩いていたら、数年前歩いた白駒池の原生林を思い出した。 亀甲池から戻ってくるとすでに半分以上のテントがすでに消えていた。我々もテントをたたみ、ヒュッテの窓から顔を出したおじさんに挨拶をしてキャンプ場を出たのが8時10分。 天気は前日よりさらによく、雲一つない青空の下、双子山山頂(9:00)の展望は抜群。前日登った蓼科山をはじめ、その隣の北横岳、そしてその間に中央アルプス(写真左一番下)、北側にはここからも北アルプス、東側にはあのクレヨンしんちゃんの作者が亡くなった荒舟山、そして浅間山も見える(写真下パノラマ)。 展望を十分楽しんだ後(9:25)、元来た道を戻って行き、9時45分に大河原高原にたどり着いた。この後、縄文の湯に入り少しゆっくりした後、まだお昼なのに渋滞ピークの中、4時間ぐらいかけて東京に戻っていった。 | ||||||||||||||||
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双子山山頂からの東方向の展望 | |||||||||||||||||