●一丁平の見頃のサクラたち

 
高尾山・一丁平

薬王院の自動車祈祷殿駐車場→裏高尾渓流線歩道(高尾梅郷遊歩道)→日影沢林道→逆沢作業道→もみじ台一一丁平→もみじ台→高尾山→富士道→高尾駅→(ケーブルカー)→清滝駅→駐車場
年月日

2025年4月8日

地域 奥多摩
標高 599m/600m
天気

晴れ

ひとこと

春爛漫。一丁平も桜見頃。美しいヒナスミレ

 

 

春の山

 
   ▲駐車場〜裏高尾渓流線歩道(高尾梅郷遊歩道)▼
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小仏川とサクラ

花枝があるアブラチャン(ダンコウバイ)

●ハナモモとサクラ

 

自動車祈祷殿駐車場から国道20号を歩いて小仏川まで歩いたら、左に曲がって裏高尾渓流線歩道を歩き始める(9:40)。日影沢林道にはバスで近くまで行けるが、小仏川に沿って歩くこの道にも春のお花がいっぱいなので、日影沢まで歩いたほうがより春を満喫できる。

川沿いの桜はちょうど満開(写真左上)。足元にはタチツボスミレ、マルバスミレだけでなく、タカオスミレも発見。川を渡った先には、ニリンソウやジロボウエンゴサクの群生地がある。ユリワサビも。去年はここでイチリンソウを見つけたのだが今回は見つからず、 そこからかなり先にまだ蕾のイチリンソウを一輪見つけた。花びらの裏面がほんのりピンク色になっていて美しい(「お花畑に行く」参照)。

小さな黄色い花を咲かせる木々が2種類。花枝がある方がアブラチャンで、ない方がダンコウバイなのだが、いつもどっちがどっちか忘れてしまう(写真左真ん中とマウスオーバー)。

圏央道の近くではナガバノスミレサイシンも見るようになる。圏央道の下には種類の違う桜が満開状態(写真下)。「高尾梅の郷町」の広場でトイレ休憩をしたら、遊歩道を離れて、バスが通る国道516号線を歩く(10:40)。昨年はここを蛇滝遊歩道の方に曲がって緑のニリンソウを探しに行った。

ここまでは足元中心に春の野草を楽しんできたが、ここからは目線を上げて、桜色と萌黄色が混ざった山々を背景に、道沿いにサクラ、ハナモモ、トキワマンサク、ユキヤナギ、ツバキなどが、ナノハナ、ハナダイコン、スイセンなどとコラボする光景を楽しむことができる(写真左下)。

この道中には「するさしのとうふ」屋さんがある。基本、「花も団子も」なので素通りするわけにはいかない。おからのドーナッツを休憩にいただく(10:50)(写真下)。ここのバス停が「摺差(するさし)」なので、バス停名でいけば、次の次が目的地の「日影」。

日影沢林道には11時過ぎに着いたが、春爛漫の演出は最後まで楽しむことができて、バスではなく歩いてきてよかった。

     
圏央道の下のサクラたち ハナダイコン 国道沿いのサクラたち
「するさしのとうふ」のドーナッツ ●国道沿いのサクラたち ●ヒマラヤユキノシタとサクラ

 

▲日影沢林道〜逆沢作業道〜もみじ台▼    
  

日影沢林道の入口にはこの季節いつも貝母(バイモ)が咲いている(写真下)。バイモは2019年に長野県の鞍骨山に行く途中の陣場平に群生を見に行っている。花の内側が網目模様になっていて別名「アミガサユリ」という。強風の際はカールしている葉っぱをお互い絡め合って支えあっているというのが印象に残っている。球根の部分が薬用にされる。

林道を歩き始めると、さっそくヨゴレネコノネ、ユリワサビなどがお目見え。スミレは言うまでもない。タチツボスミレ、マルバスミレ、エイザン、ナガバノスミレサイシンや、ここでの定番であるタカオスミレ(写真右上)、ヒカゲスミレなど。早咲きのエイザンも他のスミレと一緒に咲いてくれるのも嬉しい。トウゴクサバノオ、マルバコンロンソウ、カントウカタバミなども見つかり、やはりここは春のお花の展覧会のよう(「お花畑に行く」参照)。

日影キャンプ場の辺りに来ると、タカオスミレやヒカゲスミレ、エイザンなどが目立ってくる。

ナガバノスミレサイシンのようだが、花の輪郭がピンク色に染まっているのが美しいスミレが気になる。今まであまり見たことがない(?)スミレ。後からビジネスセンターで訪ねると、ヒナスミレとのこと(写真右真ん中)。このスミレが突然現れたわけではないだろうから、これまで無意識にナガバノスミレサイシンの枠内入れていたのだろうか。こんな美しいスミレに今まで気付かなかったこと自体が不思議だ。

その中でも葉に切れ込みのあるヒナスミレも見つかった(写真下)。これはもしかして、エイザンとヒナスミレの交雑種である「オクタマスミレ」だろうか?

沢が道の高さに近づいてくると、道の脇にはいつもの場所にコチャメルソウの群生が見つかる(写真下)。その反対側からはタゴガエルの鳴き声が聞こえる。いつもより高いかわいい犬の鳴き声のような鳴き声が聞こえてきた。

この後、逆沢作業道をひたすら上る(12:00)。この道に花はあまりない。それでもポツンポツンと咲いたヒナスミレやナガバノスミレサイシンなどのスミレたちに背中を押してもらって、もみじ台の北側巻道に合流し、一旦5号路との分岐に戻ってから、階段をひと上りしてもみじ台に出た(12:30)。

 


タカオスミレ(エイザン)


美しいヒナスミレ


コチャメルソウ(カントウミヤマカタバミ)

     
バイモ(花の内側は網目模様) オクタマスミレか? 川が道の高さに近くなる

タゴガエルの鳴き声

逆沢作業道 作業道をひたすら上る

 

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もみじ台〜一丁平〜高尾山〜富士道〜ケーブルカー▼

  


もみじ台・一丁平間のサクラ


●一丁平のコブシとサクラ


高尾山山頂のサクラ


種が飛んだ後のテイカカズラの果実の殻の一部

 

もみじ台では、多くのハイカーたちがお昼を食べながら、かろうじて見える富士山(写真下)と満開のヤマザクラを楽しんでいた。あまりにも気持ちよさそうだったので、ここでおにぎりを1つだけいただいて、すぐに歩きを続行(12:45)。

桜は今ちょうど見頃。もみじ台から一丁平の尾根道は、「千本桜」と言われる桜並木の道。ヤマザクラの淡いピンク色が他の木々を邪魔しないように点在していて情緒たっぷり(写真左一番上)。アップダウンが続く道だが、気持ちはウキウキ。

足元は今再生中だからだろうか、それともまだ早すぎるからだろうか、この尾根道にあまり野草が見られないのは残念だ。でも 可憐なエイザンスミレがとこどころひょっこり顔を出してくれている。下向きのモミジイチゴも花を咲かせている(写真下)。

およそ30分後に着いた(13:15)一丁平でも期待していたとおり、桜が見頃状態。昔は一丁平の見頃の時期は4月中旬だったが、最近は温暖化などにより1週間は早まってきている。他にコブシなども満開となっていてそれらの共演が美しい(写真左上から二番目)。一方展望台から富士山は全く見えなくなっていた。

ここでしばらくお昼を食べながらお花見。空がだんだん白っぽくなってきた。もう少しいたいところだが、この日は、日影沢から上ってきたため、霞台近くの「スミカ」で天狗焼きを買わずじまい。閉店が15時半ぐらいで、それまでにたどり着かないといけないので出発(14:00)。

一丁平・もみじ台の尾根道を歩き、途中からもみじ台北側巻道でいろんな種類のスミレを観察しながら、最後の石段を上り詰めて高尾山山頂到着(14:50)(写真左下から二番目)。ここでも桜は見頃。

その後、3号路の途中から富士道を歩く。ここでもエイザンやヒナスミレなどが多く見られた。薬王院の山門(15:30)近くには例のテイカカズラに覆われた木があるが、種が飛んだ後の果実の殻が多く残っている。テイカカズラは花の数のわりにあまり実がつかないのだが、ここでは比較的多くの実がついていたようだ(写真左一番下)。来年も楽しみ。

1号路で昨年末から実をつけていたキジョランは、真っ赤な花を咲かせているツバキの木に巻き付いていたのがわかった(写真下)。その近くの「折り紙バンクシー」とも呼ばれている、切り株の上のアート作品だが、今回のテーマは「新学年」のようだ(写真下)。

すでに15時半を過ぎていたため心配だったが、「スミカ」に着いたとき(15:50ごろ)にはすでに閉まっていた。天狗焼きが食べられなくて残念!

その後、歩いて下る気が全くしなくなり、霞台でまたお花見をした後ケーブルカーで下りた。

     
もみじ台からかろうじて見える富士山 もみじ台 モミジイチゴ(エイザン)

スミレで飾られた石垣(ヒナスミレ群落) オオカモメヅルの種が飛んだあと ツバキにキジョラン
「折り紙バンクシー」 霞台のサクラ 清滝駅のカラフルなお花たち