水沢山山頂

 
水沢山(浅間山)
駐車スペース→登山口→電波塔→水沢山山頂→登山口→駐車スペース
年月日

2024年9月26日

地域 群馬県渋川市
標高 1,194m
天気

曇り時々晴れ

ひとこと さくっと歩いて着いた山頂からの素晴らしい展望
 

 

榛名山塊 水沢観世音近くから見た水沢山
   
歩いたコース  ▲駐車スぺース〜登山口〜電波塔▼
  


登山口


登山道


 

群馬県の水沢観世音と水沢うどんは有名だが、今回はそこから見える水沢山(浅間山)へ。水沢山は榛名山塊の東端に少し離れてそびえ立っている山。

水沢観世音からのルートが一般的なようだが、榛東村の「創造の森キャンプ場」にテントを張ったので、そこから車でくねくねと上った伊香保森林公園横にある、山の西側の登山口を利用することに。

結局、水沢山への最短ルートを歩くことになった(往復約1.7km)。最近はますます「楽して登山」の傾向が強くなってきている。

駐車場(伊香保森林公園横駐車スペース)から少し戻った水沢山登山口からスタート(写真左上)(11:00)。最初は背丈以上の草木で覆われた狭い道を歩く。花が終わって実をつけたコアジサイの木が目立つ(写真下)。白い花が咲き乱れていたころは、さわやかな登山道だったにちがいない。

そのうち、足元にノコンギク、アキノキリンソウ、アザミの花などが現れた(お花畑参照)。9月も下旬、林の中は風が涼しい。まだ緑色の未熟なミズナラの実、ドングリが道に落ちているのを見つけたが(写真下)、熟したドングリが落ちるのももうすぐ。

右手頭上に電波塔が見えてくる(写真下)(11:20)。群馬県防災行政無線の榛名中継局。水沢山へは「左へ」の指標がある。その下に通報ポイントの白い紙が貼ってある(写真下)。それによるとすでに4/5の地点にいるらしい。「通報時にこの番号を伝えてください」とある。この短いルートを細かく 分けて番号を付けていて、どこにいても守られているという安心感を与えてくれるので非常にありがたい。

     
登山口近くの登山道 コアジサイの実 まだ熟していないミズナラどんぐり

アキノキリンソウ(?)の実

電波塔 通報ポイント4/5(指標)

 

▲電波塔〜水沢山山頂▼   ●はクリックして拡大
  

ミズナラなど雑木林の中を歩いていく。シオガマギクだろうか、数は少ないが、緑の林に鮮やかなピンク色の彩りを添えている。紫色のトリカブトも見つかった(写真下)。

そのうち、道が少し険しくなってきた。黄色と黒のロープが張られているところもある。進行方向に、目的地らしきお椀を逆さにしたような山容が木々の間から見えたかと思うと、北(左)側の視界が開けた。十二ヶ岳や子持山が見える(写真右上)。

その後、ロープが張られた狭い道を歩くと「通報ポイント5/5」が現れた(写真下)。「5/5」の後も道はまだ続いているので、ここから山頂までが5/5の領域ということらしい。

実際、ここからがこのルートの中で一番危険な箇所のようだ。道の両側にロープが張られた岩場の急登、「滑落事故多発地点」という赤い紙が張られた場所、左側が崖で柵と網が張られている場所などが続く(写真右下)。どれもすぐに終わるものばかりだが、このように丁寧に注意喚起してくれているので慎重に歩けば問題はない。最後の「この箇所 危険が危ないので封鎖したです」という注意書き(写真下)を見ると少し緊張していた顔がゆるんだ。

最後の急登が終わると、ほぼ平坦な道になり、次第に山頂が見えてくる。ふもとでは終わっていたホツツジの花が、山頂付近ではまだ少し残っている。そして山頂に到着(写真一番上)(11:45)。

 


●北側に十二ヶ岳と子持山が見える


滑落事故多発地点(ロープのある場所)

     
シオガマギク(ノコンギクの群生) トリカブト 急登(ロープ)
進行方向に水沢山 通報5/5(左側が切れている箇所) 危険サイン(ホツツジ)

 

 ●はクリックして拡大

水沢山山頂〜登山口〜駐車スペース▼

  


●南方面の展望


相馬山、榛名富士、二ツ岳


●創造の森キャンプ場からの夜景


 

狭い山頂には恐らく別ルートから上ってきたと思われるハイカーたちが4、,5人いる。山頂に立つと、南から西方向の展望がぱっと開けた(写真一番上)。素晴らしい展望!(展望全体は下のパノラマ写真を参照)

眼下には高崎市や前橋市などの街をはじめ、関東平野がずっと広がっている(写真左上)。方位案内板によると、少し西側の秩父山脈のさらに向こうには富士山もいるはずなのだが、雲がかかっていて見えない。2015年7月に掃部ヶ岳(かもんだけ)に登った時は富士山まで見えたのだが、今回は残念。

ずっと西側に眼を向けると、ユニークな山容の妙義山もうっすらと見える(写真下)。そしてすぐ西側には榛名山塊の相馬山、二ツ岳、その間には榛名富士の頭も見えている(写真左真ん中)。

秋とはいえ、木陰のない炎天下の山頂はまだじりじりと暑い。展望を楽しんだら、下山スタート(12:10)。さくっと下りると30分ぐらいで終わってしまうのでいろいろ観察しながら、時間をかけてちょうど13時に登山口まで下りてきた。

登山口の近くで見つけた、花が終わった後の緑色の何段にもわたって輪生している実が何なのか気になっていたのだが、後で調べるとキバナアキギリの実であることがわかった。写真下は黄色い花が落ちて緑色のがくが残った状態。大きく開いた上唇と下唇の奥に実が4つあり、熟すと動物散布や雨滴散布などで散布されるそうだ。

駐車スペースまで戻ってくると、脇にミズヒキ、タデ、ツリフネソウの群生を発見。ツリフネソウの群生の写真を後からよく見ると、その中に虫こぶをいくつか発見。葉が折れて卵の形の虫こぶが形成されているので「ツリフネソウハオレタマゴフシ」とのこと(写真下)。また、艶のある果実(写真下)は、パンパンにふくれるとパチンと弾けて種を飛ばすらしい。種子の散布方法も花によっていろいろ工夫されていて非常に興味深い。
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テントを張った榛東村の「創造の森キャンプ場」(写真下)からは関東平野が見下ろせ、特に夜景は素晴らしかった(写真左下)。広々としたキャンプ場で、トイレもきれい。春には八重桜が咲きこるとのこと。

     
妙義山がうっすら見える 小さい秋 キバナアキギリの実
ツリフネソウの群生 ツリフネソウと実(ハチと花) ツリフネソウハオレタマゴフシ
水沢山からの展望
 
  創造の森キャンプ場など  
創造の森キャンプ場 キャンプ場からの素晴らしい展望 『地球屋』パン屋さん(買ったパン)